2012年4月5日木曜日

パテが悪いんじゃナイ


ボディのレストレーションやペイントにおいて、意外と悪者扱いされる「パテ」

パテの用法は2つ。良い意味でのゴマカシか、悪い意味でのゴマカシ。

前者はゴマカシと言ったら言い方は悪いですがパネル溶接の歪み抜きや、

ミラーフィニッシュの為の下地作りといった、

所謂きちんとした下地を造る為の作業。

地金への攻撃性の低さや面作りのコントロール性はパテならではです。


後者。


パテは割れてくるだの、地金がサビるだのといった「悪評」を作り上げるのは

間違いなく作業者の「悪いゴマカシ」によるものです。

あとはクソの役にも立たん雑誌等の「ウソHow to」

既にパテ割れしている部品で見てみますが



この程度の凹みでありながら、修復の痕跡なくパテ盛りされている時点で・・・

パテ割れおよびサビの準備OKです。

まァ、確かにココは袋構造なのですが。

これで許してもらえないのがこの手の補修痕。


怪しい修理は周囲も怪しい。







やってくれるネェw

サビの原因は間違いなく下地不良とパテ研ぎです。

塗装を剥離した鉄板を素手で触れば、その形にサビてきますよね。








脱脂は塗装だけでなく板金の段階から要。

サンディングの前に脱脂は当たり前。

行程毎の脱脂に加えてRJでは常に手術用の手袋を装用しとります。


パテを水研ぎする輩がおりますが・・・・・・

メリットはペーパーの目が詰まりにくい&光沢が出るのでラインを確認し易い。

デメリットはパテが吸湿して数年後に割れてくるw

パテの厚みも問題ですヨネ。


パテの厚みを薄くするには、元の凹みをきちんと修正するコト。

この状態では最初のシゴキツけの段階からリスクが高すぎルンです。

場合によってはパネルを張り替えてしまったほうが良いでしょう。


このくらいまで叩いて直せば、パテも薄く済むんですがねぇ・・・・

そのままパテ盛りするのより時間がかかります。



ナニを重視するのか。



ですヨネ。


パテを盛ったら割れる、サビる。


この悪評は、悪意あるゴマカシと作業者の怠慢によるもの。


パテが悪いんじゃナイんです。


最近のパテは痩せも少なく密着力も高くて、


きちんと使えば悪いことはアリマセン。



使うニンゲンによって作り出された悪評が



本来の目的で正しく使う者に「罪悪感」を与える。



チョッと知った(かぶり)なヤツは「なんだ、パテ入れてんノネw」


とか言うかもしれませんが。


フルメタルワークのリスクをワカってナイだけw



胸張って、「パテで面出ししたヨ!」


これでエエと思います。